札幌市民の皆さんは札幌市時計台観覧に行ったことはありますか?
札幌市時計台の年間訪問者数は20万人を超える中札幌市民はその1割ほどしかいないそうです。
もっと市民に時計台に来てもらえるようにとの観点から通常大人200円の観覧料が毎月16日は札幌市民に限って無料(免許証など証明必要)となります。2023年3月までの予定だそうです。
ちなみに高校生以下は札幌市民かどうかにかかわらず常時無料です。
札幌市時計台は札幌市民にとっては観光スポットというよりは現在の札幌の成り立ちを知る資料のようなものです。リニューアルされた札幌市時計台を観覧したことのない方はこれを機会に訪れてみてはいかがでしょうか?おすすめ観覧時間は9:15分です。
札幌農学校と演武場と時計台
札幌農学校は現在の北海道大学の前身となった学校ですね。
北海道開拓の指導者の育成が目的として開校しています。
この札幌農学校の初代教頭が「少年よ大志を抱け」で有名なクラーク博士です。
札幌農学校の演武場はクラーク博士の提言により建設されています。
演武場と時計台の関係は?
札幌農学校の演武場は兵式訓練や体育の授業の他入学式や卒業式が行われたそうです。
その札幌農学校の演武場として建設された建物が現在の札幌市時計台です。
つまり現札幌市時計台(札幌農学校演武場)は建設された当初から現在の北海道を形成する北海道開拓の中心施設としての役割があったということができると思います。
演武場に設置された塔時計の役割
アメリカに発注されて届いた塔時計の大きさが演武場と合わなくて豊平館や他の施設への設置が検討されるなどあったそうですが、最終的に演武場の時計塔の大規模な改修が行われて現在の札幌市時計台の塔時計として現在まで残っています。
この塔時計は札幌の標準時計と指定されて札幌市民にも親しまれてきた歴史があるそうですね。
このような歴史があるからでしょうか?札幌農学校の移転後も札幌区が借り受け、のちに買い取っています。
道路整備にともなって100メートル程南に移動したものの当初のままの状態で現在の位置で「札幌市時計台」として保守を重ねて(止まっていた時期もあるそうです)塔時計の鐘の音を札幌市民に届けています。
今では想像できないかもしれませんが、日本で太陽暦が採用されたのは明治5年のことでしかありません。札幌市時計台に現在の塔時計が設置されたのは明治14年のことだったのでこの当時正確な時刻を知らせることはまだまだ今のように当たり前ではなくて重要なことだったのかもしれません。私が社会人になる頃でさえよく時計の時刻をねじを回して合わせていましたからね。電波やインターネットで自動的に正確な時刻が合わせられるようになったなんて今思うと画期的なことでしたね。
建設当初の演武場の位置を示す演武場跡の石碑
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正確な時刻を知らせる塔時計の構造
明治以降の北海道開拓の中心として建設された演武場その演武場の時計塔として札幌市民に正確な時刻を届ける役割を担ってきた塔時計ですが実際のものをみることはできませんが、同じ仕組みのものは札幌市時計台を観覧すると見学することができます。
ただ観ただけではなぜこれが動くの?という感じで、物理の苦手な私にはよくわかりません。
でも実際に重りを巻き上げる作業と動かしているところをみせてもらうと「そういうことかー」と少し理解が深まります。正確に動く計算式はよくわからないですけどね(^^;
そしてその巻き上げ作業のデモの実演と説明が行われているのが毎日1回、9時15分~9時30分の間なのです。(他の行事で中止の時もあるそうです)→新型コロナウイルス対策で現在は行われていません。
私が冒頭から書いてきたような札幌時計台と開拓の歴史も実はこの巻き上げ作業実演の際に説明をしていただけます。
文章や映像だけではわかりにくいこともありますのでとても貴重な機会だと思います。
塔時計設置場所
時計台の塔時計の説明と兄弟時計の紹介
(2020年10月10日追記)
塔時計の説明VTRが設置されていました。
感染症予防対策のためガイドさんによる解説は行われていませんがVTRである程度の内容を知る事は可能です。
まとめ
札幌市時計台は明治以降の北海道開拓の歴史とともにある歴史的な建造物です。
今のなぜこの北海道の状態があって札幌の状態があってあの場で時計が鐘を鳴らしているのか。実はつながっているんですよね。
現在の北海道のことをより深く知る一つの歴史となりますので札幌市民の方であればなおのこと訪れてみるのもいいかもしれません。
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